新年度スタート!ITパスポートの状況はどうなった?
本サイトのメインテーマであるITパスポート。
ここ数年で受験者数が増え、その認知度も大きく高くなりました。
そこで、2024年度がスタートして1ヵ月、改めてこのタイミングでITパスポートの最新状況と、ITパスポート合格のメリットについてお届けします。
「どんな試験か知ってるよ」
そう思う方、また、すでに合格した方も、2024年度の今の状況をぜひ知って、周囲でこれから受けたいと思っている方に、その状況を伝えてみてください。
なお、今回の記事はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が2024年4月12日に発表した資料および統計情報のデータをもとに構成・執筆しています。
2023年度の応募者数は30万人目前まで到達。累計応募者数は200万人を突破!
まずは、ここ5年間(令和元年~令和5年度)までの、ITパスポートの応募者数、受験者数、合格者数の状況について、グラフで紹介しましょう。
このグラフは令和元年~令和5年度までの5年間の、それぞれの「応募者数」「受験者数」「合格者数」を表したものです。
ご覧のように、最新の令和5年度(2023年度)では応募者数が30万人に迫る勢い(実数値:29万7,864人)で、今年度は30万人突破が確実とも言われています。
デジタル社会の成長とともに、ITリテラシー・スキルを客観的・共通的な指標、それを資格として体系的にまとめることで個々人のITリテラシー・スキルの向上を目指すために生まれたITパスポートは、コロナ禍での巣ごもりによる学びの時間増加で、一気に応募者数・受験者数・合格者数が増加し、今のようになりました。
また、ITパスポートが開始された平成21年度(2009年度)から令和5年度(2023年度)までの14年間の累計応募者数は、ついに200万人を突破(2,039,561人)しています。
とは言え、2023年度の日本の生産年齢人口(15~64歳)の7,395万人(総務省発表)と累計応募者数(203万人)を比べた場合、2.7%とまだまだ応募者数で見てもその数は多くありません。
裏を返せば、これからも定番の資格試験としてますます普及することが考えられます。ですから、未応募・未取得の方は、2024年度にぜひITパスポートに挑戦してみてはいかがでしょうか。
名前にITって付いていても、非IT企業・非IT産業での活用が進む
今は絶対数の観点から、ITパスポートについて紹介しました。次に、対象となる人材の属性からITパスポートについて見てみましょう。
昨年12月にこのような記事を公開しました。
ここで紹介しているように、2023年1月~11月までの状況では非IT系企業・組織の受験者数の割合が79.6%、合格率は55.6%となっていて、非IT系企業・組織に浸透していることがわかりました。
この状況を、先ほどと同じく令和元年~令和5年度までの推移で見てみましょう。
グラフを見てもわかるように、前回の記事を裏付けるように非IT企業の割合が年々大きくなり、令和4、5年度はその数字は80%を超えています。
また、実際の受験者数は令和4年度(2022年度)→令和5年度(2023年度)で150,054名→173,011名と22,957名、割合として15%超の増加となりました。
※本グラフおよびデータは統計情報の令和元年~令和5年度までのデータから、ソフトウェア業・情報処理・提供サービス業・コンピュータ及び周辺機器製造又は販売業の3業態をIT系、それ以外をすべてまとめて非IT系として算出・グラフ化したものになります。
つまり、IT系産業に関わっていない人にとって、ITパスポートの取得の重要性が年々高まっている裏付けでもあり、各産業の企業側の観点から考えれば、採用する・した人材に取得してほしい資格と位置付けられていると考えられます。
オンラインで受けられるCBT方式
最後にこれからITパスポートを受けたいと思っている方に、ITパスポートの受験のしやすさについて紹介します。
ITパスポートは2024年5月現在、CBT(Compter Based Testing)方式による受験となっています。
CBT方式とは、コンピュータを利用して実施する試験方式のことで、コンピュータ画面を通じて問題が表示され、マウスおよびキーボードで解答するものです。
コンピュータを活用していることで、試験場所・試験日の選択肢が多くなっていることが特徴で、現在は47都道府県各地に所定の試験場所が複数設置され、3ヵ月後までの開催状況をインターネットを通じて確認・応募することができます。
なお、障害をお持ちの方に向けては、春期(4月)と秋期(10月)の年2回、筆記による方式の試験が実施されます。
新しい自分のスキルに、ITパスポートを!
以上、ITパスポートを取る意味、メリット、またその受験のしやすさについて駆け足で紹介しました。
記事で紹介したように、ITパスポートは2020年以降、応募者数、受験者数の増加、非IT企業での人気の向上といった面から、誰にとっても注目かつ重要度が高まっている資格となりました。
スキルアップや自分自身の市場価値の向上といったことはもちろん、今の日本のデジタル社会において、取得していて損はないとも言えます。
ITパスポートを未取得で興味を持った方は、ぜひ応募し、合格を目指してみてください。独学で学びたい方には技術評論社の対策書・参考書がおすすめです!
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また、本サイト「自力で合格!ITパスポート」では、そういった合格を目指す方にぴったりの情報をお届けしていますので、併せてご覧ください。