ITパスポートの合格率はおよそ50%!実は非IT系の方が合格率が高い?
ITパスポートはITに関する基礎的な知識を有していることを証明する資格です。基礎的となってはいますが、ITに関して業務で関わっている人からあまり触れていない人まで幅広くいるので、「IT業界経験者には簡単だけど未経験だと難しいのでは?」という疑問がでてきます。今回は、ITパスポート受験者の統計データを見ながら、ITパスポートの難易度について考えていきたいと思います。
参考:ITパスポート統計情報 https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/statistics.html
ITパスポートの合格率は全体で51.6%となっています(2022年4月~2023年3月)。決して低い数字ではありませんが、ほぼ全員が合格するような資格ではないことがわかります。ここからは、どのような受験者の合格率が高いのか(低いのか)見ていくことにしましょう。
ITパスポートは、IT系の仕事をしている社会人が圧倒的に有利なのではないかというイメージが浮かんできます。そこで実際に社会人の受験者をIT系と非IT系に分けて合格率を比較すると、IT系の合格率が52.6%、非IT系の合格率が55.4%となっており、なんと非IT系の合格率の方が高くなっています。
この意外な結果の理由は、ITパスポートという資格の特徴にあるかと思います。ITパスポートはかなり幅広い分野から出題されるので、IT系の業務をしている人でも、対策なしで試験範囲の知識を網羅するのはなかなか難しい試験です。業務で扱っていない技術や企業活動に関しては知識に抜けがあるというIT系の方も多いのではないでしょうか。
「自分はITに関する経験があるから勉強しなくても大丈夫!」と思っていると足元をすくわれる可能性が高いことを合格率のデータは示していると思います。逆に、非IT系であっても試験の対策をすれば合格できる難易度であるといえるかと思います。
学生と社会人だと社会人の方が合格率が高い
今度は学生と社会人で合格率を比べてみると、学生の合格率が40.0%なのに対し社会人の合格率は55.0%となっており、こちらはハッキリ社会人の方が有利といえます。
会社の経営戦略やマネジメントに関して、IT系非IT系を問わず、社会人の方がすでに知っている内容や学習する際にイメージしやすい内容が多いからだと考えられます。それだけ社会人が日常的に使っている基礎的な知識が身につく、勉強しがいのある資格という捉え方もできるかもしれません。
年配には難しい…というわけでもない!
IT系の内容は若い人の方がどちらかというと有利で、年配の人には難しいのではないかというイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。年代別の受験者数と合格率を調べると、20代をピークとして年齢が上がるにつれて受験者数は少なくなっていますが、50代の方もある程度の受験者数がいることがわかります(さらに、昨年度と比較して50代の受験者はおよそ1.5倍まで増えています)。
合格率に目を移すと、50代の合格率を合格率の高い30代と比べても差は6%ほどと、年配の方に厳しい試験というわけではないといえるかと思います。受験者数は限られていますが、60歳以上の方の合格率は30代と同等で、学ぶ意欲さえあれば年齢は関係なく合格できる資格であることがわかります。
IT経験がなくても合格できるが油断せずに試験対策を!
これまでの内容をまとめると、
- 社会人と学生で合格率に差が出ている
- IT系非IT系の差はあまりない(むしろ非IT系の方が合格率が高い)
- 年齢による極端な合格率の差はない
ということになるかと思います。「自分は〇〇だから楽勝だな(厳しいな)」と決めつけずに地道に試験対策をすることが大切です。
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