著者さんに聞きました!⑤【原山 麻美子さん】

本の著者さんというと、なんとなく雲の上の存在のように感じませんか? 少しでも身近に感じてもらうために、著者の皆さんにITパスポート試験に関することや、書かれた本についてのエピソード、その他興味本位の質問をアンケート形式でぶつけてみました!

第5回目は、大判で薄めの本なのに中身はしっかりシラバスに対応した『ITパスポートの新よくわかる教科書』の著者である原山 麻美子(はらやま まみこ)さんです。

目次

ITパスポート試験について

─ITパスポート試験の出題範囲内で、もっとも興味がある分野はなんですか?

ストラテジ系(業務知識)です。新しく出題されるようになった用語をずっと追っていると、ITの進歩(テクノロジ系)と実際の業務(ストラテジ系)が、ワンテンポずれてリンクしていく様子がよく見え、おもしろいなぁと思います。

例えば、ネットやスマホの普及で「商店→ネットショップ」へ購買形態が変わったり、新技術を悪用した犯罪被害が拡大すると抑制のための法律が整備されたり、技術と社会や生活がしっかり繋がっていることを実感します。

─ITパスポートの勉強を進める際の難しさはどのあたりですか?

この試験は、業務知識<ストラテジ系>/システム開発・プロジェクト運営の知識<マネジメント系>/コンピュータ・ネットワーク・セキュリティ<テクノロジ系>の3分野から出題され、学習範囲が広いため対策期間は最短でも1~3ヶ月。分野ごとの最低合格点の設定もあり、不得意な分野の対策も不可避です。

忙しい中で学習時間を確保し、苦手分野にも挑みながら受験日までがんばるのはなかなかにハード。モチベーション維持には工夫が必要だと思います(工夫の具体例は、以下の項目で)。

─実際に試験を受ける際に注意すべきことやコツはありますか?

学習時間のキープには、こんな工夫を!

  • 参考書やノートの「広げっぱなしスペース」を作り、すぐ取りかかれる「場所」を確保。イヤでも目に付くので、勉強を始める動機付けにもなる
  • 一人で勉強するのが辛いときは、図書館やカフェで「見せびらかし学習」。人の目が気になりサボれないので、学習効率もUP!
  • 電車の中などは下車までの時間が限られているので意外に集中できる。ニッチ時間の有効活用を!
─これからITパスポートの勉強に取り組む人へ、ひとことメッセージをお願いします!

ITパスポート試験には、日常生活や仕事の現場に共通する“知っておきたい要素”が多数含まれています。だから、「コウイウ仕組みだったんだ」とわかって“スッキリ快感”を味わったり、「それ知ってる!」って誰かに言えてうれしかったり、勉強を続ける中で小さな喜びがどんどん出てくるはずです。

そんなプチハッピーに気付くことが、モチベーション維持のコツにもなります。試してみてください。

著書『ITパスポートの新よくわかる教科書』について

─本書でこだわった点、ここだけは絶対に負けない点はなんでしょうか?
  • コンパクトなページ数で時間短縮:著者自身が毎年受験して、本当に出る項目だけを厳選。関連知識を1つのテーマに束ねて短く(4~8ページ)まとめたので、短時間の「細切れ学習」にも便利です。
  • 親しみやすくて、初受験でも安心:各テーマの冒頭は、日常あるあるマンガでスタートし、テーマの概要を掴むことから始めます。解説は平易な言葉で、身近な例を使って説明、初めての受験でもスムーズに読んでいただけるように書きました。
─おすすめの勉強方法(本書の活用方法)は?

本書には2種類の付録が付いており、1つめは「用語マスター」で、専門用語の意味を問う問題が二択(試験本番は四択)で出題されるスマホ・PC用アプリです。数分程度のちょこっと学習に便利なので、通勤通学や休憩時間のお供にどうぞ。

2つめは「実力アップ模試」。本番と同じ形式で問題数は半分の50問。受験直前に時間を計りながら解くことで、補強が必要な項目を発見し、さらに全問解答に必要な解答スピードを体感しておくことができます。

─執筆中あるいは出版後の、印象に残るエピソードがあれば教えてください!

あるとき、読者の方から質問をいただいたのですが、こちらが説明したかった内容とは全く異なる意味に捉えておられ、ショックを受けたことがあります。

言葉は、人それぞの経験によって、意味の解釈や受けるイメージが違う」のだと知ってはいたのですが、まさにそれを体感する出来事でした。それ以来、まず「自分が書いた説明を疑う」ことを習慣にするようになりました。

その他、あれこれ聞かせてください!

─ご自身が資格試験を受けた際の思い出はありますか?

情報処理試験の別の資格の受験時に、ある問題にひっかかり、何度も考えて解答を書き直すうちに試験時間の半分以上を使ってしまい(!)、残りの問題をどう解答したのか記憶が飛ぶほど焦りました。結果、すれすれ合格でセーフ(ホッ)。

【教訓】
わからない問題は「後回し!」。どんなに必死に考えたとしても、正解できなかった問題は評価されません。しっかり得点できる問題を、時間内により多く解答するのが、合格の極意です。

─愛読書を教えてください!

え~っと、一番回数を多く読んでいるのは『ITパスポートの新よくわかる教科書』ですw。という冗談はさておき、愛読書はマンガです。

一番古いのは、猫十字社著『黒のもんもん組』(白泉社)、大学生(のはず?)3人のハチャメチャな日常を描いた、シュールなギャグ漫画でした。

一番新しいのは、東北地方の美大生3人組の悩みや夢を描いた成長物語で、相澤いくえ著『モディリアーニにお願い』(小学館)です。

─好きな言葉を教えてください!

人生はゲームだ

これからも“楽しみながら+真剣に”いろいろなことにチャレンジしていきたいと思っています。

※編注:特定の語源は不明。有名人では、アインシュタインの言葉「Life is just like a game, first you have to learn rules of the game, and then play it better than anyone else.」など。

─いままで行ったことのあるお気に入りの場所は?

千葉県の外房、勝浦市にある守谷(もりや)海岸です。快水浴場百選(環境省)や日本の渚百選にも選ばれるほど、水の透明度が高くて砂浜もきれい!

砂浜の端から端まで15分ほどで歩けるコンパクトな入り江なのですが、波打ち際を何も考えずにゆっくり歩いていると、いろんな疲れが抜けていきます。もし勉強に疲れてしまったら、出かけてみてください。特に、海水浴客がいない、静かな秋~春をお勧めします

─行けるものなら行ってみたい場所は?

イタリア、ベネチアにあるムラーノ島です。ガラス工芸が大好きなので(プロフィールに掲載した写真はガラスのペーパーウエイト。中のお花もすべてガラスです)。

この本の著者さんです!!

少ないページ数で要点を押さえて学びたい

ITパスポートの新よくわかる教科書

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