ITパスポートは運だけで合格できるのか?

 

ITパスポートの試験は4択から正しいと思うものを選択する形式になっています。「4択ならひょっとして運だけで合格できてしまうのでは?」という良くない考え方がよぎってしまったので試しに確率を計算してみました。

ITパスポートは100問出題されて満点が1000点で、「総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること」が合格基準となっています。実際にはもう少し複雑なのですが今回はシンプルに100問中60問正解できたら合格として考えることにします。採点や合格の基準について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

あわせて読みたい
ITパスポート試験の採点方法がよくわからない 「ITパスポートの採点方法がよくわからない」というお声を聞きます。基本的には「1000点満点中600点以上で合格」と単純明快……のはずですが、ネット上では「こういう採点...

ややこしい計算も表計算ソフトでできる!(ITパスポートにはおそらく出ないけど…)


 例えば、100問中50問確実にわかって、残り50問中10問正解すれば合格ですがさっぱり見当もつかないのですべて適当に解答したとすると、どれくらいの確率で合格できるでしょうか。

実はそんな確率が表計算ソフトのExcelで計算できるんです!(ITパスポートとはあまり関係ない内容ですが…)。先ほどの確率を計算するには、Excelのセルに

=BINOM.DIST(9,50,0.25,TRUE)

と入力します。ここで9は成功数(正答数)、50は試行数(残りのわからない問題数)、0.25は成功確率(正答確率、ここでは4択をでたらめに解答するので1/4=0.25)、TRUEというのは0から9問正解となる(つまり、合計50点~59点で不合格となる)確率を意味します(ここをFALSEにすると9問ちょうど正解となる確率が計算できます)。これでセルにはおよそ0.16と表示されます。これは不合格となる確率なので(1-0.16=)84%で合格できるということになります。半分自信をもって解答できれば合格にはだいぶ近いといえるのではないでしょうか?

運だけでITパスポートに合格に合格したかったら7兆5000億回受験しよう!

 では、100問すべてでたらめに解答したらどれくらいの確率で合格できるでしょうか?4択の問題100問をすべてでたらめに解答した時の正答数と確率の関係は以下のようになります。4分の1の25点くらいの正答数が一番多くなるのはイメージ通りではないでしょうか。40点以上になる確率はかなり低く、合格ラインの60点以上の確率はほぼゼロに見えます。

それではExcelで実際の合格率を計算してみます。今回は

=BINOM.DIST(59,100,0.25,TRUE)

と入力します。ここで59は成功数(正答数)、100は試行数(問題数)、0.25は成功確率(でたらめなので1/4)、TRUEというのは0点から59点となる(不合格になる)確率の合計を意味します(TRUEの部分をFALSEにすると59点ちょうどとなる確率が計算できます。先ほどのグラフはこの部分をFALSEにして正答数を0~100で計算したものです)。

 計算すると不合格率は99.9999999999867%、合格率に直すと0.0000000000133%となります。これはおよそ7兆5000億回に1回合格できる確率になります。また、受験料はタダではありません。現在の受験料7,500円で7兆5000億回受けたとすると受験料が約5京円かかり、日本の国家予算(約110兆円)の500年分となります!

…軽い気持ちで計算したら現実味のない数字がたくさん出てきてしまいましたが、とにかく全部運任せでの合格はあまりにも現実的ではないので地道に頑張りましょう!

\おすすめ/技術評論社ITパスポート本はこちら

「AとくればB」方式と節ごとの確認問題で効率良く学習したい(猫にも癒やされたい)

かやのき先生のITパスポート教室

試験形式で問題を一通り解きたい、数をこなしたい

ITパスポートパーフェクトラーニング過去問題集

王道テキストで基礎からしっかり学びたい

ITパスポート合格教本

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!