
2026年1月、ITパスポートの新シラバスVer6.5が公開されました。前回のVer6.4になった時の変更点は1箇所だけでしたが、ver6.5の変更はいったいどのようなものなのでしょうか。今回は新しいシラバスについて徹底解説します!
新シラバスVer6.5の変更点
シラバスver6.5の変更点は、前回と同じく1箇所だけでした!
では、どこが変わったのかというとストラテジ分野の「下請法」が変わりました。
「下請法」が改正され、2026年1月1日から「中小受託取引適正化法(以下:取適法)」という法律になりました。これに伴い、試験問題でも「取適法」という名前で出題されるようになります。
比べてみよう
シラバス Ver6.4
●大分類1:企業と法務 中分類2:法務
6.労働関連・取引関連法規
(2)取引関連法規
- 下請代金の支払遅延等を防止して下請事業者の利益を保護する法律として下請法があること
- 金融分野における ITの活用に関連する法律として、資金決済法,金融商品取引法などがあること
- 大げさな表現などで消費者をだますような広告や、広告であるにもかかわらず広告であることを隠すステルスマーケティングを規制する法律として、景品表示法があること
用語例 特定商取引法,独占禁止法,特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性 の向上に関する法律,下請法,資金決済法,金融商品取引法,PL 法,景品表示法
シラバス Ver 6.5
●大分類1:企業と法務 中分類2:法務
6.労働関連・取引関連法規
(2)取引関連法規
- 中小受託事業者に対する代金の支払遅延等を防止して中小受託事業者の利益を保護する法律として、中小受託取引適正化法(取適法)があること
- 金融分野における ITの活用に関連する法律として、資金決済法、金融商品取引法などがあること
- 大げさな表現などで消費者をだますような広告や、広告であるにもかかわらず広告であることを隠すステルスマーケティングを規制する法律として、景品表示法があること
用語例 特定商取引法,独占禁止法,特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性 の向上に関する法律,中小受託取引適正化法,資金決済法,金融商品取引法,PL 法,景品表示法
出典:ITパスポート試験公式サイト 試験内容・出題範囲(https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html)
下請法とは、1956年に制定された法律で、企業間取引において、立場の強い発注者が弱い立場の事業者に不利な条件を押しつけてしまうような不公正な取引を防ぐために定められました。例えば以下のようなことを防ぐためにあります。
- 下請代金の支払遅延や未払い
- 一方的な代金の減額
- 不当なやり直しや返品
など
そして近年ではの原材料高騰などのコストが増えていることで、中小企業やフリーランスの方の負担が大きくなっています。そこで適切な取引価格で取引できるようにするため、「下請法」は「取適法」に名前を変えてパワーアップしました!
今後は、中小受託事業者の利益を保護する法律とは何かと問われた際は、「取適法」と回答することになります。
深い内容は試験では問われませんが、せっかくなのでパワーアップしたポイントを見ていきましょう。
どこがパワーアップしたのか
パワーアップしたポイントは3つです。
- ① 適用対象の拡大
-
適用となる対象はこれまで資本金基準だったが、従業員数による基準も追加された。また対象取引として特定運送委託が追加された。
- ②禁止行為の追加
-
「協議に応じない一方的な代金の決定の禁止」「手形等による支払いの禁止」など新たな禁止事項が追加された。
- ③執行の強化
-
事業所管省庁の主務大臣にも指導・助言権限が付与される。
行政への通報を理由とする報復措置を禁止については、従来の公正取引委員会等に加え、事業所管省庁の主務大臣も新たに申出・監督の窓口となった。
また関連する用語も少し変化したので、3つだけチェックしておきましょう。
- 「親事業者」→「委託事業者」
- 「下請事業者」→「中小受託事業者」
- 「下請代金」→「製造委託等代金」
まとめ
今回は、シラバス Ver6.5 で新たに追加された「取適法」について詳しく見てきました。ただし前身である「下請法」は、ITパスポートの公開問題ベースではここ10年ほど出題されていません。最後に確認できたのは平成28年度春の公開問題です。
出題頻度はあまり高くない用語のため、過度に身構える必要はなく、「こういう用語もある」と軽く押さえておく程度の準備でよいでしょう。



