
2022年度から高校の必修科目となっているのが「情報Ⅰ」です。
その目的は、「情報を正しく理解し、論理的に考え、活用する力を育てる」こととなっていますが、これって某なんとかパスポート試験と似ていませんか?
たしかに扱う用語やテーマは似ていますが、目的・出題範囲・問われ方は大きく異なります。一方で、重なっている分野も多く、学び方次第では相互に活かすことも可能です。
この記事では
- 情報ⅠとITパスポートの位置づけ
- 共通点と違い
- 高校生・受験生・ご両親にとっての活かし方
を、マインドマップを使って視覚的に整理しながら解説します。
まずは全体像をつかむべし!

それぞれの出題範囲を独自にマインドマップ化してみました。図中にも凡例を示しましたが、ピンク色がITパスポート、青色が情報Ⅰ、緑色が両方で出題される範囲です。
そもそも「情報Ⅰ」と「ITパスポート」とは?
情報Ⅰとは?
- 高校の必修科目(2022年度から)
- 大学入学共通テストの出題科目(2025年度から)
- 情報を正しく理解し、論理的に考え、活用する力を育てる科目
ITパスポートとは?
- 業務でITを活用する人が受験する国家試験
- 就職・転職でアピールできる
- ITを使って仕事をするための基礎知識を問う試験
両方で出題される「共通分野」
図1の中央緑色の部分が、両方で共通して出題される分野です。
代表的なのは次の内容です。
- コンピュータの構成
- アルゴリズム
- データベース
- ネットワーク
- 情報セキュリティ
- 知的財産
これらは用語や考え方が共通しているため、情報Ⅰを学んでいると、ITパスポートの理解もスムーズになります。
ただし同じ緑の分野でも、深さと出題のされ方は大きく異なります。
アルゴリズム問題での違い
- 情報Ⅰ
→ 実際の場面設定(部活動の割り当て、制作計画などの場面設定)をもとに、必要な処理を考える
→ 思考力・構造理解・応用力が問われる - ITパスポート
→ 与えられた処理を読み取り、正しい選択肢を選ぶ
→ 概念理解・読解力が中心
セキュリティでの違い
セキュリティ分野でもITパスポートと情報Iで出題内容が異なります。
- 情報Ⅰ(個人・リテラシーの視点)
→日常生活のセキュリティ侵害、セキュリティ対策 - ITパスポート(組織・実務の視点)
→企業の資産、ブランド、事業継続を守るための幅広いセキュリティ知識
という違いがあります。
特徴を整理
情報Ⅰに特徴的な内容
マインドマップ右側を見ると、情報Ⅰの特徴がはっきりします。
- Pythonなどのプログラミング言語(2026年の共通テストで出題はなかったが、講義では扱う)
- コミュニケーションと情報
- 情報通信ネットワークとデータの活用
- 情報社会の問題
- 情報の収集
➡ 考える力・実践的理解を重視する科目であることがよくわかります。
ITパスポートに特徴的な内容
左側には、情報Ⅰではほぼ扱わない分野が並びます。
- 経営戦略マネジメント
- 技術戦略マネジメント
- ビジネスインダストリ
- システム企画・システム戦略
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- 企業と法務
➡ 担当業務でITをどう使うかが重要とされる資格のため、覚える知識量が多いのが特徴です。
違いは問われる能力
マインドマップを踏まえて整理すると、両者の最大の違いはここです。
- 情報Ⅰ
→ 思考力・処理力重視。計算や手順理解が必要 - ITパスポート
→ 幅広い用語理解・知識選択が中心
つまり、
- 情報Ⅰは
「一般的なITの問題を考えられるか」 - ITパスポートは
「業務で必要なITの常識を知っているか」
が問われます。
両者で問われる能力が異なるということは、単なる試験内容の違いではなく、育てようとしている人材像そのものが違うということを意味します。だからこそ、情報ⅠとITパスポートの違いは「出題形式」だけではなく、それぞれが担う役割の違いとして整理するのが適切なのです。
まとめ
情報ⅠとITパスポートの違いは?
結論:役割の違い
- 情報Ⅰ:考える力を鍛える
- ITパスポート:業務で使う知識を身につける
という役割の違いがあります。
高校生・受験生の方へ
情報Ⅰを学んだからといって、ITパスポートが不要になるわけではありません。
しかし情報Ⅰをしっかり学んでおけば、将来ITパスポートを受験するときに大きな武器になります。その際は、ビジネスITリテラシー(図の左側)を補強しましょう。情報Ⅰを学んだ経験があればITパスポートを受験する際に有利に働きます!



