このコーナーでは、本を取り巻く環境が大きく変わるなか、リアル書店の魅力をお伝えするべく
「ITパスポート」に焦点を当て、書店員さんがどんな工夫を凝らして売り場づくりをしているのかをインタビューしていきます。
記念すべき第一回目は秋葉原の書泉ブックタワー様で、IT資格書を担当されている岡安様にインタビューを行いました。
岡安様は学生時代のアルバイト経験も含めると書店員歴は約30年、パソコン関連書の担当は10年ほどになるそうです。パソコン関連書の発信地でもある書泉ブックタワー様ではサイン会のイベントも有名ですが売り場棚もとても充実しています。棚つくりの極意やリアル書店ならではのこだわりを伺います。
(聞き手:野口隆史 編集:小野卓(株式会社技術評論社))

書泉ブックタワーは1994年に開店し、当初からコンピュータ書に強い店舗として多くのエンジニアに親しまれてきました。現在はアイドルや鉄道をはじめとして、あらゆるマニアックなニーズに応えられる都内随一の店舗として知られています。
IT資格の入り口「ITパスポート」

Q:「ITパスポート」の前身「初級システムアドミニストレータ」は書泉ブックタワーの開店と同じ1994年に開始されましたね。この資格にどういった印象をお持ちでしょうか。



そうですね。ITの浸透とともにこの資格もより幅広い方に受験していただけるよう、名前も含めて受験しやすい資格になってきたと思います。





Q:「ITパスポート」に持っているイメージを教えてください。



幅広い受験者がいらっしゃるイメージです。当店は高度な技術書をお求めになる方が多いですが、ITパスポートはいろいろな方が興味を持たれる資格だと思います。



Q:「ITパスポート」の本をご購入される方についておしえてください。



あくまで印象ですが、他のIT系資格と比べると、年齢や性別、学生・社会人を問わず、チャレンジする方が多いと感じます。



Q:通年試験が開催されている「ITパスポート」ですが、売れやすい時期はありますでしょうか。



春と秋にピークがありますが、刊行(改訂)直後の時期も勉強熱心なお客様がいらっしゃいます。キタミ式(※1)は初回限定サイン本を展開していることもあり、それ目当ての方もお越しになっていると思います。
※1『キタミ式イラストIT塾 ITパスポート 令和04年』(技術評論社)



Q:「ITパスポート」についておすすめの本があれば教えてください。



技術評論社の書籍ですと、キタミ式の人気が高いです。栢木先生(※1)や合格教本(※2)、パーフェクトラーニング問題集(※3)もおすすめです。
当店は他社様の書籍も含めて十分な在庫がありますので、じっくり見比べてご自分に合う書籍を選んでいただければと思います。
一般に刊行されている書籍は可能な限り取りそろえていますので、他店様にない書籍も当店にはあるかもしれません。
※1『令和04年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室』(技術評論社)
※2『令和04年 ITパスポート 合格教本』(技術評論社)
※3『令和04年【下半期】 ITパスポート パーフェクトラーニング過去問題集』(技術評論社)
書泉ブックタワーと資格書



Q:書泉ブックタワー様ではさまざまな資格書をご展開されておりますが、ITパスポートを含めた情報処理資格書の位置づけをお教えください。



当店の3Fにはいろいろなジャンルの資格書を取りそろえています。
おおよそフロアの3割くらいは資格書ではないでしょうか。
情報処理資格書は公的資格、ベンダー系資格ともに大きなスペースを取って展開していますので、ITパスポートはもちろん、次のステップに進むための資格も見つかると思います。
売り場でどのような資格があるのかご覧いただければ勉強のモチベーションも高まるのではないでしょうか。





Q:自分に合った本はどうやって探せばいいのか教えてください。



当店ではPOPや見本などを活用して、できるだけお客様に合った書籍が見つかりやすいような展開を心がけています。
棚の並びもつねに最新事情に合わせて見直していますので、ぜひお手にとってご自分に合う書籍をお探しいただければと思います。


PC書の“発信地” 書泉ブックタワーについて



Q:現在の書泉ブックタワー様のPC書の状況はいかがでしょうか



コロナの影響もあってテレワーク化が進み、秋葉原の昼間人口が減っており厳しい環境にありますが、最近は徐々に客足も戻りつつあります。
今後もお客様がさまざまな書籍を見比べながらじっくり選べる売り場作りを続けていきたいと思います。



Q:普段のお仕事内容を教えてください。



一時期PC書を離れて、また3FのPC書売場に戻ってきました。
書泉ブックタワーはかつてフロア精算でしたが、レジが1Fに集約されて、棚作りが仕事の中心になりました。



Q:これまでに担当した中で、印象深い仕掛けなどがあればおしえてください。



毎年年末にキタミ式の刊行と合わせてサイン本と色紙を展開しております。毎年恒例の行事として楽しみにしています。
サイン本は限定なので、お早めにご来店ください。
きたみ先生のイベントも印象に残っています。





Q:書泉ブックタワー様の特色を教えてください。



秋葉原という目の肥えたお客様の多いエリアで品揃えにこだわった展開をしています。
他店で見つからなかった書籍も当店なら出会えるかもしれません。



Q:現在の陳列に至るまでの試行錯誤・特にこだわっている“プロの技”がございましたらお教えください。



面陳、平積みとも十分なスペースを用意し、つねにアップデートしています。売れている書籍、ロングセラーの書籍、注目したい書籍、さまざまな観点で品揃えをしています。
エレベータを上がった正面の棚では月替わりの大型フェアを開催していますので、そちらもご注目いただければと思います。
当店の目玉であるイベントも徐々に再開できると思いますので、こちらもご期待ください。



ありがとうございました。